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3.液状化を含めた適切な地盤データについて
液状化マップは参考データ程度として取り扱うべきです。新しい土地に住宅を建てる場合は、必ず近隣地盤データの確認を。
地震時の砂地盤の液状化については、保証に含まれないのが一般的だと思います。
ボーリング調査を行えば液状化の判定や構造設計に必要な資料は得られるのですが、地震により地盤が液状化した場合には、建物下の地盤に現れる影響が想定しにくいため、保障し難いのだと思います。
例えば、液状化が想定される場所のため、細径の鋼管杭(縦横1800㎜間隔)を採用し硬い地盤に支持させ建物下に配置した場合建物は下がらないのですが、地盤が下がってベタ基礎(基建物下全体に鉄筋を配筋した150mm厚程度コンクリ-ト板を平らに配置した基礎)と地盤の間に隙間が生じると、杭が横に倒れないように抑えていた地盤が無くなるため、杭は倒れやすくなり、余震の水平力に対して抵抗し難くなります。
最初から想定すれば良いのですが、地盤が下がれば下がるほど杭径が大きくなったり必要本数が増えたりします。
液状化する地盤の補強は難しくコストがかかるため精密な地盤調査(=ボーリング等)が必要です。
一般的な木造の地盤調査として採用されるスウェーデン式サウンディング試験(調査可能震度12m程度)では、液状化の判定は出来ません。
砂地盤が建物下10m~12m以内に分布している程度は分かる場合も多いのですが、どの程度の地震でどの程度液状化するかは判断出来ません。
建物下20m程度ボーリング行い液状化の判定を行う必要があります。(杭等の支持地盤の確認のためより深い調査が必要な場合も少なくありません。)
昨年の3/11の地震の後に国土交通省が現在のボーリングによる液状化の判定の妥当性を確認し、現行の方法で問題ないという結論が出ました。
性能表示を使用する物件では、液状化に対する指導を行う方向で指導しそうな報告内容だったのですが、現在でも、行政を含めた申請期間には、まだ、国土交通省からは何の通達も無いようです。
東京都内にも液状化の危険な地域がかなりあるのですが、行政の方は、まだ通達が無いので、御願いする程度の指導が精一杯のため、指導する責任を感じているのに歯がゆい思いをされているようです。
東京都も神奈川県も液状化が予想される地域が多いため、液状化マップが公開されており参考に出来るのですが、本当に参考データ程度として取り扱うべきです。
これにより地盤調査を省略することは危険です。
極最近の物件ですが、この液状化マップでは液状化の可能性が低い地域だったのですが、運よく見つけた本当に近い近隣データには、かなり液状化の可能性が高く液状化対策が必要という内容が書かれておりました。
砂質地盤が確認された場合には、必ずボーリング調査をされることをお勧めします。
最近では会員制の地盤データのサイトもあり、地盤調査を行う会社や地盤改良や杭の施工を行う会社も社内のデータの他にこのサイトを利用している会社も少なくないので、御願いすると近隣データ探してもらえます。
まず設計者に相談されるのが良いと思います。
特に、新しい土地を買って住宅を建てる場合には、必ず近隣地盤データを探して地盤を確認してから購入することをお勧めします。
地盤改良や杭工事に多額の金額が掛かる場合があります。
また、液状化の心配ばかりでなく地盤が非常に悪い場所もあります。
土地が広ければ大きな機械をいれて支持地盤まで杭等を施工出来るのですが、土地の大きさにより施工が難しい場合や中には施工が出来ない場合もあると思います。
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